ヘルシーカンパニー
セミナーのテーマは <健康な組織づくりのためのメンタルヘルスマネジメント> ということで、企業人事担当者向けのセミナーだったのですが、臨床心理士として神田東クリニック・産業精神保健研究所で多数の実例を見ておられることから、統計にはない生のお話しを伺うことができ、なかなか有意義なセミナーでした。
特に、企業にとって「今なぜメンタルヘルス?」というときに、大方の捉え方は ①コンプライアンスの観点から ②リスクマネジメント(リーガルリスク)の観点から ③企業の社会的責任(レピュテーションリスク)の観点から ④経営戦略の観点から というのが殆どだと思われますが、企業の多くが「リスク対応」に追われる中で、メンタルヘルスは「心の健康を保つこと」として、〔健康―不健康?―病気〕 と様々な段階で連続体で考えるべきだと先生は言われます。 即ち、健康の定義は 「完全な肉体的、精神的及び社会的福祉の状態であり、単に疾病または病弱の存在しないことではない」 からです。
そのためには3つのコンセプトがあります。 1)予防(1次予防、二次予防、三次予防) 2)自己効力感:「出来そう」 「やってみよう」 3)組織サポート:「組織から大事にされていること」 がそれです。
一次予防とは、病気にならないように環境を整備することで、二次予防は、こころの不健康が悪くならないように予防すること、又、三次予防とは、復職支援および復職後の再発予防をいいます。
自己効力感とは、自分が適切な行動をうまくできるかどうかの予測をいい、能力とリンクして、ロールモデルや成功体験の積み重ね、組織の承認のもと絶えず変化するものです。
そして、組織サポート! これは、組織がメンバーの組織に対する貢献をどれぐらい尊重し、メンバーの安寧をどれくらい気遣っているのかの程度で測ります。 即ち、組織の公平性や受容、精神的に何ら脅かされないという信頼感に基づくものです。
ところが、ほんの一握りの企業を除いて、今日の会社はメンタル不調・不安を、忌むべきもの、除外するものとの発想から抜けきれず、個人の健康と企業の収益性を結びつけ、経営管理と健康管理を統合的に捉える視点がありません。
健全な企業文化を持つヘルシーカンパニーでは、企業の収益は個人の活力が効果的に発揮できるかに係るため、「ストレスの少ない職場環境の開発」と同時に、「ストレスマネジメントの上手い人材を開発」できるような職場環境を創造する経営方針や健康教育を実施しています。
つまり、結果としての業績の向上と個人の健康・幸福はイコールである との理念があるということです。
そこをいくと、Kidsの会社などは、パワハラ等で年間400人~500人が退職し、内定取消しさえしないものの、エントリー者に対して、途中で面接はしても採用はしない方針に切り替えるなど人権無視の経営方針で、増してやメンタル不調者などは、「出来れば、勝手に辞めて欲しい」ことを公言するなど、ヘルシーカンパニーの理念とは真っ向から対立しています。
やれやれ、いい加減、転職したいけど・・・ 今の社会状況じゃあ・・・ 難しいんだろうなぁ!
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